映画ドラマが好き1

私は物心ついた頃から、映画やテレビドラマに夢中だった。 当時は川崎市川崎区の商店街には映画館があったし、父は流行りものが好きで、いち早くテレビを購入した。うちの家族は、映像によって知識や感性を養われたと思う。 

映像の素晴らしさは、人間の表情のキャッチにあると思う。言葉や文章では表せない感情や心の内を、眼の動きや顔の表情で表現することができる。役者の創造力や表現スキルだけでなく、映像内容は合議的制作で成り立っている。独りよがりでは決して作れない表現媒体だ。  

子どもの頃から、映画館で映画を見て、テレビドラマにはまっていた私だが、一時期、映画を見なかった。で、パソコンで見られるようになると、再び鑑賞するようになった。そして、子ども虐待、子どもにまつわる映画やドラマが、2000年頃から増えていることに気づいた。

昔の名作から現代までの、子ども虐待や子どもと共に生きた人たちの、作品を紹介する。 

🍎大人は判ってくれない:1959年、フランス映画、フランソワ・トリュフォー監督 (DVDのみ)
若いころ見て、主人公の逸脱行動に共感できなかった。保育論や家族療法を学んだ今、周りの大人の理解のなさや冷たさが、彼の行動の原点であるのが理解できた。大人は子ども心が判らないのかな…。

🍎少年:1969年、日本映画、大島渚監督(アマゾンプライムで鑑賞可)
高校生の時にリアルタイムで見た。子どもに当たり屋をさせる家族の物語。少年は学校にも行かせてもらえず、かわいそうで映画館で泣いた。実話であり、大島渚監督のかくれた名作。

🍎クレイマー・クレイマー:1979年、アメリカ映画、ロバート・ベントン監督(アマゾンプライム、ネットフリックスで鑑賞可)
離婚したシングルファーザーが子育てに奮闘し、仕事との両立に苦悩する。子どもの存在が、父親の心の支えになっていくのだが、親権が母親に決まる。今見ても新鮮で、子役がとてもうまい。ラストシーンは愛を感じる。

🍎さよなら子供たち:1987年、フランス映画、ルイ・マル監督(DVDのみ)
ナチズム占領下のフランス。主人公は寄宿学校でユダヤ人と親友になる。最後のシーンでタイトルの意味が分かる。私は何回か映画館に足を運び、マイベスト作品と思っている。ルイ・マルの自伝的映画。

🍎コルチャック先生:1991年、ポーランド映画、アンジェ・ワイダ監督(DVDのみ)
小児科医で児童文学者。ユダヤ人の孤児院を運営し、子どもの権利を提唱した人。最後まで、ユダヤ人の子どもたちと運命を共にした、実在の人物。すごい人だなぁと思う。

🍎マイプライベート・アイダホ:1991年、アメリカ映画、ガス・ヴァン・サント監督(アマゾンプライムで鑑賞可)
男娼として働く若者の話。リヴァー・フェニックスは実際、幼少時代にコミュ―ンの中で性的虐待を受けていた。それと重なるようなお話しで、実母の家族内性的虐待で自分が生まれたこと知った後、実母を思い出すと、どこででも眠ってしまう病気になる。性的虐待は子どもの脳細胞を犯す。

🍎誰も知らない:2004年、日本映画、是枝裕和監督(アマゾンプライムで鑑賞可)
父親が違う、4人の子どもたちだけの生活。母親が家を出て、ネグレクト状況になったが、子どもたちは楽しそうに生きる。無戸籍の子どもたちの存在を、社会に知らしめた哀しい実話。

🍎闇の子供たち:2008年、日本映画、阪本順二監督(アマゾンプライム、U-NEXTで鑑賞可)
タイにおける子どもの人身売買、臓器密売、売買春のお話し。過酷な児童虐待の状況が浮き彫りになっている。タイの貧しい家庭に生まれた子どもは密売組織に売られ、外国人が買いに行くという物語だが、ノンフィクションではない。病気になるとゴミ袋に捨てられる子。性交の後に肛門や性器から血を流す子。友だちの死に涙を流す子どもの姿が、痛々しい。

🍎真夜中のゆりかご:2015年、デンマーク映画、スサンネ・ビア監督(アマゾンプライムで鑑賞可)
乳児虐待の悲惨さと、子育ての苦しみと喜びを描いている。子育てに母性と父性の違いはない、という隠れたテーマがあるように思ったら、監督は女性だった。最後のオチは泣けてしまう。

🍎ババドック:2015年、アメリカ映画、ジェニファー・ケント監督(アマゾンプライムで鑑賞可)
ホラー映画に思われがちだが、シングルマザーの大変さを描いた作品。少しユニークな子どもが、学校や一般社会から問題視され、母親が責められる。そのストレスで虐待に走りそうになるが、子どもの力で過ちに気づくという、考えさせられる内容。女性監督ならではの感性だ。

🍎コウノドリ・シーズン2:2017年、日本TBSドラマ、綾野剛主演(アマゾンプライムで鑑賞可)
シーズン1よりレベルアップしている。毎回、赤ちゃんの命、母の命、それを支える人々を描く。若い男性が産科医で、赤ちゃんを取り上げる場面は、少し気恥ずかしさを感じるが、それには意味があった。穏やかで熱い、綾野剛の演技に感動する。

🍎マインドハンター・シーズン2:2019年、アメリカ映画、デビット・フィンチャー監督総指揮(ネットフリックスオリジナル)
映画ファンなら、デビット・フィンチャーを好きな人は多いはず。1970年代のFBIの初期の行動科学課での出来事を、シリーズで見られる。元祖プロファイリングチームのお話し。シーズン2は、アトランタでの黒人児童連続殺人事件を追う。実話であり、2020年現在、全面解決に至ってない。必見である。

🍎ジョーカー:2019年、アメリカ映画、トッド・フィリップス監督(アマゾンプライム、U-NEXTで鑑賞可)
是か非か、かなり評価が分かれる作品。主演のホアキン・フェニックスはあらゆる映画祭の主演男優賞を取った。私は大好きな作品だが、見る人の感覚によって見解が違う。だが、児童虐待が犯罪の温床になるという、製作者側の意図が読み取れる、かなり深い内容だと思う。